更年期のホットフラッシュ!つらいのぼせやほてりの原因と対処法

女性は40代半ばに更年期を迎え、生理を終えます。

更年期を迎えるとホルモンバランスが変化し、その影響でほてったり無意味に汗が出たりなど、さまざまな不調が出てくるのです。

更年期特有ののぼせやほてりなどは、「ホットフラッシュ」といわれており、自律神経と女性ホルモンのバランスの崩れによって引き起こされます。

つらいホットフラッシュをうまく乗り越えるために、具体的な原因と対処法に迫ってみまましょう。

更年期とは

女性は一般的に12歳前後で初潮を迎え、思春期を経て20歳以降から45歳頃にかけて性成熟期を迎えます。

初潮を迎えると月に一度のペースで生理を迎えるのですが、これは女性が妊娠できる証です。

この時期が終わると卵巣機能が衰えて、生理が止まります。
その閉経の前後の時期を更年期と呼ぶのです。

更年期は40代後半頃に始まり、10年間続きます。

更年期に起こるホットフラッシュとは

更年期を迎えると、閉経に向かって体は変化をしていきます。
その過程で、ホルモンの変化によってさまざまな症状を訴えることがあり「更年期障害」と呼ぶのです。

更年期症状のなかでも多くの女性が経験するのが、「ホットフラッシュ」とよばれるものでしょう。

ホットフラッシュは頭や顔などの上半身が急にほてる現象で、更年期の女性のおよそ8割が経験するといわれています。

ホットフラッシュの症状

  • 首から上のほてり
  • のぼせ
  • 上半身に大量の発汗
  • 手先のしびれ
  • 下半身の冷え
  • 顔がカァーっと熱くなる など

ホットフラッシュはとくに暑さを感じている訳でもなく、冬の寒い時期やエアコンが効いた室内にいても上記のような症状が出てくるため、本人は困惑したり恥ずかしさを感じることがあります。

また、それがストレスになって外出するのが億劫になるなど、余計なストレスを感じて日常生活にも支障が出てくるのです。

一時的な症状であるとはいえ、更年期は5~10年と長い付き合いになります。
ホットフラッシュが長く続けば続くほど、女性の心身に負担がかかってしまうのです。

ホットフラッシュが起こる原因

ホットフラッシュは更年期特有の症状ですが、具体的にどのようにして引き起こされるのでしょうか。

エストロゲンの減少と自律神経のバランス

女性ホルモンのひとつにエストロゲン(卵胞ホルモン)と呼ばれるホルモンがあります。
エストロゲンは、女性が妊娠・出産するにおいて欠かせないホルモンです。

更年期に入り卵巣の機能が低下すると、エストロゲンの分泌量が急激に減少します。

エストロゲンには自律神経と密接な関係があり、いづれかが乱れるともういっぽうのバランスも崩れるという性質を持っているのです。

更年期によってエストロゲンの分泌量が低下すると自律神経のバランスが乱れ、その結果、血管の拡張や収縮が上手くコントロールできなくなり、ホットフラッシュが起こります

ホットフラッシュを悪化させる要因

ホットフラッシュはエストロゲンと自律神経のバランスが崩れることが原因ですが、エストロゲンの減少以外でホットフラッシュを助長させる要因があるのです。

ストレス

更年期を迎えさまざまな症状に苦しんでいるなかで、「なぜこんな辛い目に会わないといけないのか」とストレスを感じることがあるかもしれません。

このストレスが、自律神経をより悪化させてホットフラッシュが酷くなってしまう場合があるのです。

他にも、家庭の問題や職場でのストレスなどが自律神経のコントロールを阻害し、ホットフラッシュの悪化につながることがあります。

薄着による冷え

夏の時期は、エアコンが効いた室内に薄着で過ごすことが多いかもしれませんが、知らずしらずのうちにホットフラッシュを悪化させているケースがあります。

体は冷えを感じると、自律神経の交感神経を働かせて内臓を守ろうとします。

冷えが続くと交感神経が優位になった状態が続き、睡眠やリラックスするときに優位になる副交感神経が阻害され、自律神経のコントロールができなくなるのです。

カフェイン

最近の研究で、カフェインがホットフラッシュを悪化させることが分かってきました。

カフェインには気持ちを興奮させる作用があるため、自律神経の交感神経を過剰に働かせることで、副交感神経が正常に機能しないためです。

お酒

お酒をストレス解消の一環で飲む方も多いでしょうが、更年期にお酒を飲むと顔がほてったり動悸がしたりとホットフラッシュの症状を悪化させることがあるのです。

喫煙

タバコはエストロゲンの分泌を、減少させる効果を持っています。

更年期はただでさえエストロゲンの分泌が減っている時期なのに、タバコを吸うことでエストロゲンがさらに減少してホットフラッシュの悪化につながるのです。

ホットフラッシュの対処法

更年期になるとホットフラッシュは高い確率で起こります。

ホルモンと自律神経のバランスは自分でコントロールするのが難しいので対策が立てづらいのですが、医療機関や薬に頼ったり日頃気をつけられることを行うだけでも、症状を軽減することができるのです。

ウォーキングなどの有酸素運動

ホットフラッシュの改善方法としては、生活習慣を見直すことがあげられます。
生活習慣の改善には、適度な運動が欠かせません。

有酸素運動は体に余計な負担をかけることなく行う運動で、ウォーキングや水泳、ヨガなどが有酸素運動にあたります。

とくにウォーキングは、ホットフラッシュに悩む更年期女性を対象にした実験で効果があると実証されているのです。

ウォーキングは気軽に始められるというメリットもあり、これまで運動する習慣がなかった更年期女性にとっても始められやすい運動のひとつです。

ホットフラッシュの改善でウォーキングを行う際には、毎日夕食後に30分間行うとより効果的です。

なお、ウォーキングの他にも水泳は浮力を利用することで体重の負担を感じにくい、ヨガは自律神経のバランスを整えるなど、それぞれのメリットがあります。
自分が好きな運動を行うことで、よい気分転換にもなるでしょう。

食事療法

日々の食事では、ホルモンや自律神経のバランスを整えてくれる栄養を積極的に摂るように心がけましょう。

大豆製品

大豆にはエストロゲンと同じような作用を持つ大豆イソフラボンが豊富に含まれており、植物性エストロゲンと呼ばれているほどです。

海外で行われてきた研究によると、日本人は更年期障害の発生率が、ほかの国々に比べて低いそうで、習慣的な大豆製品の摂取によるものといわれています。

大豆を食事に取り入れる際には、豆腐で1日半丁から1丁、納豆で1~2パックを目安に摂取するようにしましょう。

野菜・果物

野菜やフルーツにも、エストロゲンと同じように働くフィトエストロゲンと呼ばれる成分が含まれています。

それだけでなく、ビタミンやミネラル、食物繊維も多く摂取できて脂肪が少ないため、生活習慣の改善につながるのです。

プラセンタサプリメント

毎日の食事で補えない栄養は、サプリメントで効率よく摂取しましょう。

なかでも自律神経のバランスによいとされるのがプラセンタです。
プラセンタには、自律神経の調整、血行促進、造血といった作用があります。

ホットフラッシュはもちろんのこと、ほかの更年期障害の症状を緩和するにもプラセンタはおすすめです。

漢方薬

漢方薬のなかには、婦人系の病気や障害に有効なものが多くあります。

次に紹介する漢方薬は、ホットフラッシュの治療でも良く利用されるものです。

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
  • 女神散(にょしんさん)
  • 温清飲(うんせいいん)

西洋医学では更年期障害の治療において、エストロゲンを補充するというやり方(ホルモン補充療法)がありますが、漢方医学ではホルモンや自律神経の調整、精神的な不調の緩和など、多方面から更年期障害を治療します。

漢方を扱う専門医は体質や具体的な症状などから、その人に合った漢方薬を処方してくれますし、漢方は副作用のリスクも少ないため、長期的に薬を服用してホットフラッシュを緩和したいという方におすすめです。

ホットフラッシュと上手に向き合おう

更年期を迎えた女性なら、誰にでも起こり得るホットフラッシュ。
つらい症状が長く続くと、心身ともに大きな負担を受けるでしょう。

エストロゲンの減少は避けて通れませんが、ホットフラッシュの症状を緩和させることは可能です。

更年期を迎えても今までと変わらない生活が送れるように、さまざまな面からアプローチしていくことが大切です。